小さい時から名作がそばにある暮らしをしてきました
母が学年別になった「世界の名作」のような本をよく買って来てくれたのと
母のいとこに当たる伯母がどんどん私に本を貸してくれた時期があって
それはわすれられない幸せな時代でした世界の名作は、ヨーロッパが一番数も多く、似た話が五万とあるので
これはno.3で回想したいと思います
私がいまでも一番好きな昔話といえば、文句無しに「ロシアの昔話」です
よく出てくる名前がイワン、ワシリーサ、エレーナ姫ですが
特に三男坊でばか扱いされるイワンのお話がたくさんあって
意外な結末を呼び、それがおもしろさの秘訣になっています
火の鳥と灰色オオカミ
むかしばなしに良くある三人兄弟の末っ子の成功話です
王様の金のりんごを毎晩食べてしまう者を
捕らえた者にほうびをやる
というおふれで、上の二人の兄は失敗して
帰ってきませんでした。
末っ子のイワン王子だけが
そのものが火の鳥であることを突き止めて
旅に出るのですが、
馬を灰色オオカミに食べられてしまいます
罪滅ぼしにオオカミが火の鳥を捕まえる方法
を教えてくれます
さわってはいけないとオオカミに言われた
金のカゴを触ったり
してはいけないといわれたことを
してしまってもなお
オオカミはイワン王子を助けて、
火の鳥、金のカゴ、飛ぶ馬、美しい王女
を手に入れます。
この後、二人の兄がイワンを殺して
手柄を分け合ってしまうのですが
オオカミの機転で兄達の罪が発覚し、
イワンは命の水で生き返る
というお話です。
波乱万丈、奇々怪々で、わくわくして読んだお話です
ほるぷ出版 世界むかしばなし ロシア編
オクスフォード 世界の民話と伝説
偕成社文庫 ロシアの昔話
バーバ・ヤガー
ロシアの魔女バーバ・ヤガーは
いろいろなお話に登場します
おんどりの足の上に立つ家に住んでいる
バーバ・ヤガーは
移動する時にうすに乗り、きねでかじをとって、
ほうきで後を消しながら飛びます
「バーバヤガーとままむすめ」と言う話では
継母に疎まれた娘がバーバヤガーのところに
お使いに出されるのですが
気立ての良い娘はそこにいた
犬、猫、木戸に助けられて
うちへ戻ってきます
子どものころ読んだ本は
「美しいワシリーサとババ・ヤガー」という題で
うすに乗って空を飛ぶこのおばあさんが
しつっこくてこわかったのですが
最近読んだ絵本はユーモラスなおばあさんになっていました
童話館 バーバ・ヤガー
オクスフォード 世界の民話と伝説
ころりんぱん
おばあさんがおじいさんのためにおいしいころころぱんを
焼いたのですが、窓辺でさましているあいだに
ころころころがってうさぎのところへ
うさぎのところをにげたころころぱんはオオカミのところへ
その次はクマ、次はきつねというふうにころがっていき
さいごにきつねに食べられるというお話
わたしは小学校の給食の時間によく聞かせてくれた
「おはなしでてここい」
というラジオ番組の「おだんごぱん」でよく知っていました
リフレインが楽しいので何度聞いてもあきませんでした
minami絵
イワンのばか
三男坊のイワンは上の兄たちと違って
頭も悪く持てるものもないのに
土の中にいた悪魔をその気もなしにうまく扱って宝を手に入れる
と言う話なのですが、子どものころに読んだのは
トルストイの再話だったらしく
すこし違う話もあることに大人になって気づきました
イワンがただのばかではなく、
土を耕し汗水たらして働いて兄たちを養い
その見返りに宝をもらうのがトルストイの再話
ほかのお話は、偶然が呼ぶおもしろさだけを描いています
てぶくろ
おじいさんの落とした手袋の中に
ねずみが入って家にします
その次にやってきたのはかえる、
うさぎ、きつね、オオカミ、いのしし、クマと、
住人はどんどん増えて、
手袋はぎゅうぎゅうづめです。
福音館の絵本は動物にそれぞれ名前がついていて
繰り返し、「だあれてぶくろに住んでいるのは」
「あなたは」と名前を聞くところが
子ども達には大受けでした
てぶくろに7匹も入って
破れんばかりになっている絵も楽しいのですが、
だんだん家らしく作り変えられていく
変化を楽しむのがこの絵本のいいところですね
福音館書店 エウゲーニー・M・ラチョフ絵
うちだりさこ訳
よく似たおはなしに「やかた」
というのがあっててぶくろのかわりにお百姓がつぼを落としていき
そこにハエと、ねずみ、かえる、うさぎ、きつね、犬、
おおかみがやってきて住みつきます
ところが最後はクマがやってきて
「やかた」はぺしゃんこになってしまう
とういうお話です
アファナーシェフ民話集 出典は「偕成社文庫」
トルストイのアーズブカ (心をたがやすお話)
旧ロシアの伯爵だったトルストイは、自宅に私設の学校を作って
子ども達に教えていました
そこで使ったトルストイ自作の教科書が「アーズブカ」です
農民の子ども達に読み書きといっしょに心の勉強を教えたのです
人としての豊かな心を育てるために
正しいこと大切なことは勇気を出して実行できるように
いじめや憎しみ、ウソやごまかしをなくすために
小さい子からおとなまで、心を耕し、育てることができる本です
新読書社 日本トルストイ協会
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